愛情は犠牲をものともしない

10月31日(木)

『愛は犠牲をものともしない。』実祝プランニング語録

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うちの大事な女の仔である。
8月の終わりから9月始めにかけて、無精卵であるが卵を3個産んだ。

ところが、産み終わると、自分の胸から下の毛を全部ムシって、ハゲハゲにしてしまった。

ムシると、地肌が出る。

獣医さんによると、地肌でじかに卵を温めるほうが、よく温まるからだという。

確かに、毛は自分を保護するためのものだ。

人間の髪の毛も同じ。

それを自分でムシるのは、さぞ痛いことだろう。

しかし、愛するもののためには、痛さもいとわないのだ。

無精卵であるから、卵が孵ることはない。

3週間ほど、ずっとカゴの奥から出ないで、温めどおしであった。

この仔は女の子であるが、一番甘えるのが下手な仔。

鳥なのに周囲の仔にも色んな気遣いをしすぎて、甘え下手。
だから、他の仔たちに甘える時間と場所を譲ってしまう不器用な仔である。

私は愛おしくて、一番先に声をかけてあげる。

愛情が深いからこそ、気遣いをしすぎてしまうのかもしれない。

小さな34グラムほどの小鳥でさえ、大きな深い愛情を本能的に注いでいく。

動物も人間も、愛の行動に犠牲を払っているか否かによって愛が見える。

最近の命に関わる事件を聞くたびに、人間のほうが、愛情が小さく浅くなっているように思う。

また、愛するということの核心がぶれてしまっているように感じるのは、私だけだろうか?

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