アドベント その11 ステパーヌイチの涙

12月9日(水)晴れ
『年老いて何も持たないようでも、大事に想われるHAPPY』実祝プランニング語録
2杯目の熱いお茶をつぐと、マルトゥインは、時々窓の外を眺めている。ステパーヌイチは「誰かをまってるのかい?」と尋ねた。
マルトゥインは答えた。「待っているといえば待っているんだが、夢かもしれない。実はな、昨日聖書の福音書を読んでいたんだ。キリスト様のことが書いてあるんだが、ステパーヌイチ、知ってるかい?」ステパーヌイチはゆっくり顔を上げ「ああ、聞いた事はあるが、わしは、読み書きもろくに出来ないのでなあ・・・。」
「ステパーヌイチ、新約聖書の福音書を読んでいたら、パリサイ人というのが出てきてな。パリサイ人は聖書も知ってるし学もある。だが、キリスト様がいらっしゃった時、本当のおもてなしをしなかったんだ。
わしなら、キリスト様がいらっしゃったら、ありったけの想いをこめておもてなしをするのになあ。そう考えているうちに、うとうと眠ってしまった。
すると、わしの名前が呼ばれて、キリスト様が、{あす、マルトゥインの所に寄る}と仰る声が聞こえたんだ。気のせいだとは思うのだが、来てくださったら嬉しいが、と待っているんだよ。」
ステパーヌイチは、何も言わず、2杯目のお茶を飲み干した。マルトゥインはもう1杯、熱いお茶をステパーヌイチに注いだ。
「それでな、ステパーヌイチ、キリスト様は、弱い者や、身分の低い者たちにも、大事に接してくださったんだ。そう、わしや、ステパーヌイチのような者たちをな。自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされると仰る。誰かの先頭に立とうと思うなら皆に仕える者になりなさいとな。決して貧しい者を見下げたりされなかったんだ。」
ステパーヌイチは、それを聞いていて涙ぐんだ。「じゃあ、わしもそのキリスト様には、大事に想ってもらえているんだな。」マルトゥインが「そうとも。」そう言うと、ステパーヌイチの頬には涙が流れていた。続きは明日のお楽しみ・・・Copyright2009 実祝プランニング
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アドベントともにその関連からHAPPYを見つけていきたい。同じみ言葉から、様々なことが示される。 『詩篇43編3節・どうか、あなたの光とまことを送り、私を導いてください。あなたの聖なる山、あなたのお住まいに向って。』神は聖なるお方である。だからこそ、罪ある弱い者たちをあわれんでくださる。
神の光の道を歩き続けるなら、闇の道には戻れない。しかし、光の道を歩くと言いつつ、光の中にいない者もいる。

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