マルクス・アティリウス・レグルスの忠誠のHAPPY その4
8月6日(木)晴れ
『本当の勝利は、結果ではなく正直な戦いかたに現れる。』実祝プランニング語録
ローマの元老院達はじめ、妻や息子達も涙ながらに、「行かないでほしい。代わりの者を送る。」と懇願しても、レグルスは首を横に振った。
レグルスとて、家族との別れは辛いことだっただろう。
しかし、正直な心に従う本当の勇気を持っていた。勿論、戦いにも優れた腕と、統率力を持ちあわせた、ローマの勇者でもあった。
しかし、どんなに力や知識があっても、人間として、正々堂々と立ち向かえるのが本当の勇気であろう。敵を打ち負かすことだけが、本当の勝利でないことを、レグルスは知っていた。レグルスは、カルタゴに戻った。
カルタゴは、戻ってきたレグルスに対し、約束を守ったことを喜んで優遇はしなかった。
レグルスを一睡もさせずに拷問にかけ、死に至らしめたという。BC.249年、レグルスはローマの誇りを持って敵国で息絶えた。この戦争ではレグルスだけではなく、多くの勇者達も果敢な戦いをしたはずだ。しかし、2,500年以上経った今でも、「レグルスは決して約束を破らなかった英雄」としてローマの歴史の中で今も生き続け、不滅の存在となっている。
ローマが勝利を得て、第一次ポエニ戦争が終結したのは、その8年後のBC.241年である。
戦争は悲しいことだ。けれど、レグルスが死んで後、8年もの間の戦いは、苦しいことであっただろう。その士気を、ローマの兵士に奮い起こさせたのは、レグルスが約束を守り抜いて正面から戦った勇気であったと言っても過言ではない。 『不義によって得た財産は役に立たない。しかし、正義は人を死から救い出す。聖書箴言10:2』何かをする時、勝つこと、得になること、利益が悪いわけではない。しかし、結果より過程において正直であったか、正々堂々と戦ったかにより、本当の勝利か否かが決まる。これは私たちの毎日の生活の中でも問われることだろう。続きは、又、明日・・・。Copyright2009 実祝(みのり)プランニング