妖精達の優しいHAPPY その4

7月15日(水)晴れ
『感謝をこめて向う時、その苦労さえ、HAPPYに過ごした時間になる。』実祝プランニング語録
昨日の夜、妖精たちが仕上げてくれた靴も、その日のうちに、売れてしまった。
そしていつも靴屋がつける値段よりはるかに多い金額を、何故か買い手が置いていくのだ。
そのお金で、また靴屋は、良い革を街で買ってくる。少しずつではあるが、革を買ったお釣りで、食べ物を買うことができた。妻は病み上がりの靴屋のために、滋養のある食事を作れた。
靴屋が、病気で寝込んでいる間に、陳列台の靴は全て売れてしまったので陳列しておく靴すらない。少しでも沢山の革を買い、良い靴を作って陳列棚に並べていきたい。
けれど、若くない靴屋には1日1足作るのが精一杯だった。しかし、靴屋が裁断した革で妖精たちが、夜中に靴を仕上げてくれるお陰で、毎日、前の日より多い足数の革を買うことができた。
妖精たちが仕上げてくれる靴の数が増えていくに従って、陳列棚にも靴の数が増えていった。日を追うごとに、少しづつお店らしくなってきた。
革の裁断が増えることで、大好きな靴のために身体を動かし、HAPPYな気持ちで仕事が出来ることと、ちゃんとした食事の材料を買うことが出来るようになったことで、靴屋も随分元気になっていった。
さて、2人は妖精たちに見つからないように、こっそり小さな洋服を作った。靴屋は小さな小さな靴を。
けれどあんまり小さいため、小さな物を丁寧に沢山作るには、多くの手間と労力と時間が必要だった。
でも、靴屋も妻もHAPPYな気持ちで毎日毎日、感謝をこめて作るのが嬉しい時間だった。
 
その間も、妖精たちは毎日夜中の12時になるとやってきて、作業台の上のやりかけの仕事を丁寧に全て仕上げては綺麗に片付けて、急いでそして静かに帰っていくのだった。神様が正直で善良な2人を妖精たちに助けるよう言われたのだろうか? 
『主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。聖書詩篇118:1』

妻は1日中、妖精達のズボンにジャケット、コートに帽子に靴下を縫い合わせていた。やっと、クリスマス・イブの日に妖精たちの洋服と靴が仕上がった。クリスマス・イブの夜はやりかけの仕事の代わりに、洋服と靴を作業台の上に置いた。
2人はカーテンの陰に隠れて妖精たちが来るのを待つことにした。さあて、妖精たちはそれをどうしたのか・・・続きは又明日・・・。Copyright2009 実祝(みのり)プランニング

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