自然の美しさからの教訓

10月17日(日)
『自然は誰に誇ることもなく、今を輝かせ奉仕している。』実祝プランニング語録
立原 道造という詩人がおられた。(1914年(大正3年)7月30日~1939年(昭和14年)3月29日)
建築家としても足跡を残し、昭和初期に活動し24歳で急逝した詩人。
   
ひとり林に (立原道造)

だれも 見てゐないのに 咲いてゐる 花と花
だれも きいてゐないのに 啼いてゐる 鳥と鳥

通りおくれた雲が 梢の空たかく ながされて行く
青い青いあそこには 風がさやさや すぎるのだらう

草の葉には 草の葉のかげ うごかないそれの ふかみには
てんたうむしが ねむつてゐる

うたふやうな沈黙(しじま)に ひたり私の胸は 溢れる泉!
かたく 脈打つひびきが時を すすめる
誰に見られなくとも、咲く花。そして誰に聞いてもらうためでもなく、美しく啼く鳥。てんとう虫は葉の陰に眠っている。自分の才能、立場、美しさは誰かに誇るためのものではない。自然の美しさも大きな存在が与えたものだ。実直に謙虚に生きる事は、隣人への、そして天への奉仕かもしれない。誰が見ていなくとも、天の眼はいつも私たちを取りこぼす事はない。

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