アドベント その16 許された男の子

12月14日(月)晴れ
『本当のごめんなさいは行動に表れる。』実祝プランニング語録
マルトゥインが言ったことは正しかった。おばあさんは考え込んだ。「そりゃあそうだけど。もう2度と人の物を取らないね?」男の子は言った。「ごめんなさい。もうしないよ。神様ごめんなさい。おばあさん、ごめんなさい。」
おばあさんはため息をついた。「あたしにはね、子供が7人いたんだよ。でも、たった一人の娘しか残らなかった。
その娘の子供たち、つまり孫たちが可愛くてね。娘一家の暮らしは貧しいので、あたしも年寄りだけど、孫達のために少しでもと、頑張っているんだよ。2度と盗みをしないでいい子になると約束するなら、今回だけは許してやろう。」
おばあさんは、よっこらしょと木の入った袋をかつぎだした。すると男の子がかけよってきて「おばあさん、ぼくが持つよ。ぼく、おばあさんとおんなじ方向なんだ。これでも男の子だから、力持ちだよ。」おばあさんは笑顔を見せた。「おや、そうかい、たのもしいねえ。」男の子も笑顔をみせた。
マルトゥインも「じゃあ、頼んだよ。おばあさんをいたわっておくれね。」おばあさんと男の子は一緒に歩き出した。おばあさんはマルトゥインからりんごの代金をもらうのさえ、忘れていた。マルトゥインはずっと2人の後ろ姿を見送っていたが、仲良く話しながら、楽しそうに歩いて行く姿を見て、嬉しくなった。
2人の姿が見えなくなったところで「ああ、おばあさんにりんごの代金を払っていなかった。今度見かけたら払うことにしよう。」そうつぶやくと部屋に戻った。
あたりはすっかり暗くなっていた。マルトゥインは仕事を続けようとした。
続きは明日のお楽しみ・・・Copyright2009 実祝プランニング★★★★★★★★★アドベントとともにその関連からHAPPYを見つけていきたい。同じみ言葉から、様々なことが示される『詩篇43編3節・どうか、あなたの光とまことを送り、私を導いてください。あなたの聖なる山、あなたのお住まいに向って。』光にも偽りの光と本物の光が存在する。本物の光は、人の心を喜ばせる。そこには自然な笑顔がでる。偽りの
光は、いい言葉や、もっともらしいことを主張し、作り物の笑顔は作れても、本当の喜びを自分にも周囲の心にも
届けることが困難である。本当の光を送られるよう謙遜に祈る事が大事である。

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