マリー・ドレスラーのHAPPY その3
5月29日(金)晴れ
『復帰させていくHAPPYは、お互いの謙遜さと思いやりからスタートする。』
実祝プランニング語録
フランク・フルトソーセージを売り生計を立てていた、マリー・ドレスラー。ドレスラーは信頼し合っている友人とローレル・キャニオンにある共同住宅を借り、つつましく暮らしていた。
派手な生活をしていた頃と同じ生活をせず、そのために、良くないと思える場所には自分を置かなかった。この状態の中、ドレスラーは偶然フランシス・マリオンとドラッグ・ストアで再会した。フランシスはこの頃映画界では、有名なシナリオライターとして活躍していた。フランシスは1920年末頃には、HAPPYなことに全米で最もギャラの高いシナリオ・ライターになっていたのだ。フランシスは、マリーを自宅に誘いお茶を一緒に飲んだ。そして、マリーの名が消えた後の生活を聞いた。今や30年前とは位置が逆転していた。しかし、フランシスは驕ることなく、マリーにさようならのキスをして言った。
「さようなら。マリー。またお会いしましょう。」と。
さて、その1時間後フランシスはMGM映画会社の製作責任者、アービン・タルバーグに電話をした。「アービン、今度の映画の、あの役を演じる役者を見つけたわ。マリー・ドレスラーよ。私なら彼女を説得できると思うの。」アービンは電話の向こうで笑い出した。「もう、ドレスラーの時代は去ったんだ。彼女は使えないよ。それに君が書いたシナリオの役柄に合わないじゃないか。」フランシスは頼み込んだ。「そんなこと言わないで、お願い。私がもう1度シナリオに手をいれてその結果を見てもらうまで、答えは保留にしてほしいの。」電話を置いた後直ぐに、フランシスはタイプライターを打ち続けた。シナリオをドレスラーのための台詞に書き変えたのだ。がらりと変えられたシナリオを読んだアービンは、思わず吹きだしたと言う。
「フランシス、君の思惑はとてもHAPPYで女性らしいね。これはいいことかもしれない。僕のところにドレスラーを呼んでくれたまえ。」これが1930年、ユージン・オニール原作の「アンナ・クリスティ」をシナリオ化し、すでに60歳を超えていたマリー・ドレスラーを見事に復帰させたHAPPYであった。『主は心の打ち砕かれた者の近くにおられ、たましいの砕かれた者を救われる。聖書 詩篇34:18』もうドレスラーは30年前、もてはやされた時のような天狗ではなかった。続きは又、明日・・。
Copyrihght2009 実祝(みのり)プランニング