マリー・ドレスラーのHAPPY その2

5月28日(木)雨
『本当の約束は、必ずHAPPYな形で果たされる。』実祝プランニング語録
さて、ドレスラーは女の子と呼んだほうがふさわしいフランシスが取材に来たことに腹を立て、フランシスは楽屋にも入れてもらえなかった。しかし、このまま記事を取らずに会社に戻るわけにもいかない。「何としても話しを聞いて帰ろう。」そう決心して、立ち続けた。他の記者達はフランシスに同情すらしないで、楽屋から出て行った。そして舞台の幕が開いた。ドレスラーは楽屋から出て大きな歓声に迎えられ舞台に吸い込まれていった。やがて舞台が幕を下ろし、片づけが始まった。他の出演者達はホテルに引き上げて行った。それでも、フランシスは立ち続けて待っていた。ドレスラーはこの時、フランシスを認めてあげることにした。「あなたは私が思っていたより、利口なようね。もういいわ。隣のホテルに私の部屋をとってあるから、そこで一緒にお食事をしましょう。何かネタをあげるわ。でも、編集長には私が訴えるつもりでいる事は伝えて頂戴ね。」と。
その日、ドレスラーとフランシスが別れる時には、大きな身体のドレスラーの毛皮が小さなフランシスの身体にかけられていた。最後の握手を交わした後、HAPPYなことにドレスラーはフランシスに
キスをして言った。「フランシス、さようなら。またお会いしましょう。」この言葉の約束は30年後にHAPPYな形で果たされた。マリー・ドレスラーは後には、1914年「醜女の深情」でチャップリンと共演するなど、大きな身体を売り物にしたサイレント喜劇で女優として注目されていった。しかし30年という時の流れは波と競争の激しいこの世界からドレスラーの名が消されていく事も例外ではなかった。30年前一世を風靡した女優は今やコニイ・アイランドの遊歩道でフランク・フルトソーセージを売っていたが、悪の道に傾き落ちぶれる事は無かった。『人の道は主の目の前にあり、主はその道筋のすべてに心を配っておられる。聖書 箴言5:21』そしてHAPPYなことに2人は再会したのである。続きは又、明日・・。
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