酒井雄哉さん その2

12月4日(水)

『道は自分で作るもの。』実祝プランニング語録

酒井雄哉さんが、命がけの荒行・千日回峰を成し遂げたのは、54歳と61歳のときではないか。

さて、皆さんにも想像して頂きたいが、50歳半ば近く、そして還暦を過ぎての荒行がどれだけ過酷なものかと。

まして1度満行して、成し遂げているのに更なる挑戦である。

それは、名誉とか、とにかく自己利欲ではない。

酒井雄哉さんをよく知っている先輩の僧侶によれば、歩いて歩いて仏の道にとにかく近づこうとしていたという。

酒井雄哉さんの著書にもご自身が、荒行について少し随所にふれているが、無心になれること、自然を身体と魂で感じられ感謝ができるとあった。

弟子に 藤波源信さんという僧侶がいるが、藤波源信さん(54歳)も、師に倣って千日回峰に臨んだ。

2003年に無事に成し遂げられたそうだが、藤波さんはこのとき、44歳である。師より10歳も若い時の挑戦である。

藤波さんは、荒行にいく前に酒井雄哉さんから、古びた短刀を渡されたという。

「自分が使っていた短刀だ。足を怪我して膿んだら、皮膚を切れば治りが早い。」と。多分足はマメだらけになるだろうから。

ご自分が荒行を成し遂げた時に使っていた大事な短刀を弟子に持たせるとは、弟子に対する愛情が伺える。

そして道のない道を行けと。
「生い茂った草むらを歩け。道は自分で作っていくんだ。」と。

姑息な手を使って進むな!ということだろう。

苦難の先にこそ、真実が待ち本物を手に入れられる!と。

最近は、宗教を問わず、他の宗教であっても、このように本気で命がけで修行に自らを置く人が少なくなったように感じる。

酒井雄哉さんは、苦しい波乱の人生を通した上で、大いなる存在に近づきたいがため、無心に命をかけて、荒行を実践された。

だから、その根本というか芯に筋が通った人柄に、多くの人が会うことを希望し、励ましをもらっている。

私はお会いしたことはないが、見せ掛けのいいカッコをアピールせず、コツコツと真剣に本物をつかんでいかれた、素晴らしい方だと感服している。

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