クリスマスのバラの奇蹟 天使が近づく

12月29日(水)
『人の心の本質は見えるところで決められない。』実祝プランニング語録
天使達の歌声が響き、天使達も近づいてきた。
アボット・ハンスは手を握り締めひざまずいた。そして心から喜んでいた。
けれど、お供としてついてきた平修士は、信仰が足りないのか、奇蹟を信じられなかった。
「こんなことが奇蹟であるはずがない。私やアボット・ハンス院長のように修道院にいる者ならともかく、おたずね者の泥棒のところに現れるなんて。
きっとこれらは、悪魔の仕業だ!」
その時、天使達はすぐ近くまで来ていた。アボット・ハンスは木の枝越しに天使達の輝く姿を見ていた。
ところが同じ天使達の姿を見ている平修士は、感謝も喜びもなかった。
小鳥達や動物達はアボット・ハンスの手にとまったり、そばに来ては体をすりよせた。しかし、平修士のそばには、小鳥たちも動物達も近寄らない。
天使達がいよいよ、近づいてきたので、1羽の鳩が、勇気を出して平修士の肩にとまった。
その時平修士は鳩を手でたたき落とし、大声で叫んだ。「地獄へ戻れ!!」と。さあ、大変なことになった。続きはお楽しみ。
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