アドベント スカーフを買い戻すといい

12月12日(土)曇り
『あたたかいもてなしは、自分の持てる物を差し出す。』
実祝プランニング語録
泣き出してしまった女性。彼女は悲しくて泣いたのではない。見ず知らずの老人が、自分のために、古くてもこの老人が大事にしているよそ行きの外套を差し出してくれたことが、嬉しかったのだ。マルトゥインは、またごそごそ、ベッドの下の箱からなにやら取り出していた。
女性はマルトゥインに言った。「おじいさん、有難うございます。キリスト様の祝福がありますように。きっとこの窓辺に立たせてくださったのは、キリスト様だと思います。そうでなければ、あたしは、この赤ん坊と凍えて死んでいたでしょうに。」
マルトゥインは笑い出した。「あんたが言うようにたしかに、キリスト様のおはからいだねえ。実はなあ・・・。」とこの女性にマルトゥインは、昨日の夢の話と、キリスト様が今日ここに来られるといわれた話をした。
女性は頷いて聞いていたが、暖かい部屋で食事をさせてもらって元気が出たようで、立ち上がって外套をはおり、赤ん坊をその中にくるんだ。「おじいさん、本当に有難うございました。」女性がお辞儀をすると、マルトゥインは女性の手の中に何かを渡した。 
「ここに20コペイカある。スカーフを質から出すといいよ。」
女性は涙ぐみながら十字を切った。マルトゥインも十字を切って、女性を送り出した。マルトゥインは、食べかけのキャベツ汁を食べて、後片付けをした。そして又、座って窓を見ながら仕事に取りかかった。特に外は変わった様子はなかった。
そのとき、物売りのおばあさんが窓の外に立ち止まった。どうやらりんごを売った帰りらしく、りんごのカゴを持っているが、あと少ししかカゴには残っていない。このおばあさんはどうしたのか?
続きは明日のお楽しみ・・・Copyright2009 実祝プランニング★★★★★★★★★アドベントとともにその関連からHAPPYを見つけていきたい。同じみ言葉から、様々なことが示される。『詩篇43編3節・どうか、あなたの光とまことを送り、私を導いてください。あなたの聖なる山、あなたのお住まいに向って。』神の聖なる場には、暖かい光が放たれている。その光は、心を掃き清めるが、実際の困窮にも現実的な助けを与えるように導かれる。光は単なる霞でもなく、生きる力を届けて行く。
困窮している者に「もっと何かをしてほしい」と要求する者もいるが、貧しい中から「どうぞ」を差し出せる者もある。光のあるなしはおのずと見えてくる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)