光の天使のHAPPY 母親

9月12日(土)曇り後雨
『不思議な素晴らしい出来事の背後には、それに応答できる人が用いられていく。』実祝プランニング語録
ミッチェル医師は驚いた。あたりを見回したが、少女の姿は見当たらない。そして母親に聞いた。「娘さんのコートを私は覚えていますよ。そのあとについてここまでたどり着いたのですから。そうでなければ、あなたの家に足を運べませんでしたよ。」母親は言った。「お医者さん、娘のコートは一着しかないのです。それも擦り切れたものです。そこのクローゼットに、しまってあります。」ミッチェル医師はそのクローゼットの中を見せてもらうことにした。中には、まぎれもなく、擦り切れた印象深いそのコートがあった。
その夜はみぞれが混じった雪が降っていた。ミッチェル医師のコートは濡れていた。しかし、クローゼットの中のコートは全く濡れていなかった。ミッチェル医師は言った。「全く同じコートです。娘さんはこのコートを着ていました。」少女の姿はどこにもない。今度は母親が驚いた。「コートだけが歩いていったのでしょうか?」多分貧しい生活の中、ご主人も病気で早くに召されたのであろう。そして大事な娘まで自分より先に召されてしまったのだ。この母親は身体も弱っていたが、心も衰弱していた。
母親の命は勿論助かった。そして、この不思議な出来事により、大きな存在と、もう天にいる娘から、「希望を持って生きて!いつも見守っているから。お母さん、私を愛してくれて有難う。」そう声をかけられているようだった。この母親は娘を天に送った悲しみからも、立ち上がる力を得る事ができた。そして沢山いるお医者さんの中から、ミッチェル医師に白羽の矢が当たったのである。それは、ミッチェル医師が神を畏れ、人の命を尊べる医者だとわかっていたのだろう。だから雪の降る夜中にミッチェル医師は起こされ、そして動いたのだ。まして擦り切れたコートを着た少女が頼みに来たとき、普通なら断る医者のほうが多いのではないか?
この後、私の想像だが、ミッチェル医師はこの母親が完全に回復するまで往診を続け、治療をし薬を出したことだろう。それも無償で。この母親にはまだ、地上で生かされていく役目が残っているのだ。
 『私の神主よ。私があなたに叫び求めると、あなたは私を癒されました。聖書詩篇30:2』大きな存在は,私たちに1番必要な愛と励ましを、送ってくれる。
明日も、不思議なHAPPYのお話し。お楽しみに・・・。
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