ルキウス・ユニウス・ブルートゥスのHAPPY その1
8月7日(金)晴れ後曇り
『傲慢は悪を呼び、正義は公正と手をつなぐ。』実祝プランニング語録
王政ローマ時代の最後の王にタルクィニウスという王がいた。このタルクィニウスは、先代の王セルウィウス・トゥッリウスの娘と結婚した。ところが先代のセルウィウス・トゥッリウスからは王位を継承させてもらえなかった。多分、王の器ではないとみなされたのだろう。これに怒りを燃やし、妻とともに、義理の父、先代のセルウィウス・トゥッリウスを殺害したらしい。先代がいなくなったので、タルクィニウスは王に助言を与えていた諮問機関である、元老院を集め、「自分が王だ!」と宣言する。
そして先代に従っていた元老院をも殺害していったという。邪魔者は全て排除である。欲望に権力が加算されるといつの時世でも同じだ。そしてローマの全権力を自分に集中させて専制を築こうとした。彼は国内では身分の低い者の武器を取り上げ、自分の彫像を建てさせた。タルクィニウスは『傲慢王』と言う名で有名だった。
殺害された元老院の兄弟にルキウス・ユニウス・ブルートゥスという人がいた。彼の兄弟が殺害されたのであるから彼も、彼も狙われる。しかし、ルキウスはわざと、愚かで鈍感な人間を装って、王に無能だと侮られ、安全とみなされ、側近になった。
彼の名の「ブルートゥス」は「阿保」という意味を持ち、タルクィニウスからどれほど軽く見られていたかを物語る。ルキウスは周辺部族の制圧のため軍を率いて出征し、ローマを離れることが多かった。ところがローマを離れていた間に、近親者の女性のルクレーティアが、タルクィニウスの息子、セクトゥスに暴行される事件が起きた。しかしルクレーティアには夫がいたのである。ショックを受けたルクレーティアは短刀で自分の胸を刺し自害してしまった。
『悪者は高慢を顔に表して、神を尋ね求めない。その思いは「神はいない。」の一言に尽きる。聖書詩篇10:4』
これを知ったルキウスがルクレーティアの胸に刺さった短刀を手にとり、「直ちに、タルクニィウスの一族を追放させよ!」とローマ民衆に訴えた。BC.510年タルクィニウスはエトルニアに追放され、王政ローマは幕を引いた。
この後も、ルキウスは、公平と秩序を保つ為に、試練に耐えた。
さて、どんな試練があったのか?続きは、明日の、お楽しみ・・・。Copyright2009 実祝(みのり)プランニング