お手本になったフラナガン神父のHAPPY その2

6月27日(土)晴れ
『素直な心を塞いでいる「焦げ」をそぎ落とせるHAPPYは神による本物の強力な愛情しかない。』
実祝プランニング語録

さて、生い立ちがどうであれ、悪いことをしてよいとは言えない。

しかし、少年ギャング団のボス、エディの生い立ちは苦痛に満ちていた。

エディは波止場に近いスラム街で生まれた。

両親は彼が4歳の時にインフルエンザにかかり、天に帰ってしまった。

貧しく適切な治療も受けられなかったのだろう。

4歳にして孤児となったエディは岩壁のそばにある共同住宅の家庭を転々と移り歩くことになった。

愛情も食事も殆ど与えられず、毎日お腹をすかせていた。

4歳のエディには「絶望」が友達となってしまった。

社会や大人への怒り、不信が、毎日彼の心に[焦げの]ようにこびりついていった。

心の[焦げ]はそのまま重なって固まってしまったのだろう。

ちょっとやそっとでは落とせないくらい厚みを帯び強固になっていた。

本来子供が誰しも持っている、素直な心の扉すべてが、[焦げ]によってふさがれていたのだ。

フラナガン神父はエディにHAPPYな笑顔で話しかけた。

「こんにちわ、エディ。私は君のことが大好きだよ。本当は君は良い子だと私は信じているよ。」と。

エディは笑みひとつ見せない。その上少年の町で働いている他の職員のすねを蹴っ飛ばしてふてくされていた。

何ヶ月も友達すら作らなかった。他の少年たちが喜ぶ、野球やフットボールにも参加せず、
コーラスやブラスバンドにも「ばからしい」と無視して通り過ぎた。

皆で行う農場での仕事には、めんどくさいから嫌だという態度を顔と身体で示した。

スキがあれば、何とかして逃げ出そうとたくらんでいた。

この数ヶ月はフラナガン神父には試練だった。

さすがのフラナガン神父もお手上げ状態だった。

神父は思った。 「私がエディと正面から向き合うには、規則や法によっては出来ない。
エディの心を焦げ付かせている悪魔を退治するのは、本物のそれも神による強力な愛情しかない。」

どんなにこの慈愛に満ちた神父の愛情でも、エディの心は開かれなかったのだ。

さて、どうしたものか? 
『まことに、神は私を助ける方、主は私のいのちを支えるからです。聖書詩篇54:4』

そしてフラナガン神父は神に祈った。

続きは、又、明日・・・。
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