聖・アントニウス その8

7月11日(月)
『アントニウスの遺言が信仰を語る。』実祝プランニング語録

アントニウスは神から、自分が召される日が近いことを知らされた。

もう100歳を超えていたため、苦しい修行をともにしつつ、世話をしてくれていた2人の弟子がいた。

アントニウスはその弟子達に、自分が死んだ後の遺言を語り、頼んだ。

2人の弟子達は、アントニウスを心から尊敬していた。

アントニウスは横たわったまま、微笑み安らかな顔で、356年、105歳で天国へと旅立って行った。

さて、遺言とは?
アントニウスの亡き骸を誰にもわからない所に葬ること。

それは、奇跡を起こし多くの修道院を建てた自分が、崇められ、自分が偶像の対象になってはいけないという理由からだ。

仰々しい葬儀など要らない。生きている者達は、神を見なさいと。

自分は神の為に修行し、成すべきことをしたまでだということだろう。

アントニウスの墓は、死後200年近く経ってから561年に紅海の近くで発見された。

遺骨はアレキサンドリア~コンスタンティノポリス~1000年頃にフランスのリヨン近郊のベネディクト会修道分院へ。

1093年にはアントニウスを祀った教会が起きたとも言われている。

そして1491年にフランスのランス近郊のサン・ジュリアン教会へと運ばれたという。

しかし、遺骨がどこに運ばれようが、アントニウスには関係ないことだろう。

それよりも、神に仕える道は苦行、修行を自分が喜んで行い、神に近づくことを、ひとりでも多くの修道僧たち、また神を信じる者たちに

「聖なることの本質」を魂のレベルで理解して欲しいと、今も願っていることだろう。

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